【開催趣旨】
諏訪人を熱狂させる諏訪大社の「御柱祭」もいよいよ来年に迫りました。御柱(おんばしら)はいつからどのような目的で諏訪神社に建てられたのか、また諏訪信仰とはどんな関係にあるのか、興味はつきません。すわっチャオと諏訪市博物館が10回シリーズでお送りするこのオンライン講座では、様々な分野から講師やゲストをお迎えし、「御柱と諏訪信仰」について多角的に迫ってみたいと思います。また諏訪社において中世から明治維新まで続いてきた「神仏習合」(神様と仏様を一緒に祀る考え方)の知られざる世界にも皆様をご招待します。 御柱を10倍楽しむための入門講座としても最適です。どうぞご期待ください。
【視聴方法】
【各回講座の概要】
第1回 御柱の歴史~教えて!諏訪の御柱~ | ||
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開催日:7月9日(金) | 聞き手:髙見俊樹 | 講師・ゲスト:小林純子(諏訪市生涯学習課長) |
諏訪の地は古くから信仰が息づく地です。御柱祭はいつ頃始まりどう変わってきたのか、諏訪社や諏訪信仰の歴史や特徴は何かなど、祭りと神社の古層に迫るための基本を学ぶ講座です。 |
第2回 古絵図にみる 諏訪社の歴史と景観 | |||
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開催日:7月23日(金) | 聞き手:髙見俊樹 | 講師・ゲスト:渡邉匡一(信州大学教授) | |
古来、諏訪の地にあったとされる諏訪社ですが、境内や周辺の様子は時代によって変化してきました。講師の案内で、古い絵図を見ながら諏訪社の歴史的景観の変遷について考えてみましょう。 |
第3回 御柱木遣りのルーツ | |||
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開催日:9月3日(金) | 聞き手:石埜三千穂 | 講師・ゲスト:宮坂 清(八劔神社宮司) | |
御柱に木遣りはつきものですが、その起源については意外に知られていません。諏訪の木遣りについて独自に研究を進めている八劔神社の宮坂清宮司にお話をうかがいます。また、他とはまったく違った歌詞と節回しを持つ八劔神社の木遣りについても掘り下げてみます。 |
第4回 まんがで読む「諏訪大明神絵詞」 | |||
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開催日:9月17日(金) | 聞き手:岩崎宥全 | 講師・ゲスト:五味夏希(諏訪大明神絵詞研究者) | |
『諏訪大明神絵詞(えことば)』は、諏訪社(諏訪大社)の縁起や神事などを記した絵巻物。絵詞に登場する北条義時は2022年大河ドラマに、また北条時行は少年ジャンプ連載中の『逃げ上手の若君』にも描かれています。これらの記述からは古来の諏訪信仰の姿や、仏教の諏訪信仰の姿を読み取ることができます。マンガ絵で誰にでもわかりやすく中世の書物を読み解きます。 |
第5回変わり種の「御柱」を歩く | |||
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開催日:10月15日(金) | 聞き手:石埜三千穂 | 講師・ゲスト:坂間雄司(スワニミズム) | |
長野県内には、御柱を建てる諏訪系列社がたくさんあります。しかし日程が重なることもあって、諏訪人はその実態をほとんど知りません。不思議な姿の柱や、一本立てから五本立てまで、諏訪人が絶句するような、御柱の驚くべきバリエーションの数々を紹介します。 |
第6回 善光寺御開帳と諏訪の御柱 | |||
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開催日:10月29日(金) | 聞き手:髙見俊樹 | 講師・ゲスト:石埜三千穂(スワニミズム)、岩崎宥全(仏法紹隆寺) | |
コロナ禍の影響でたまたま同年に挙行されることになった善光寺御開帳と諏訪大社の御柱祭ですが、実は両者には意外な関係があることが分かってきました。本シリーズの案内人達が、御開帳と御柱について語り合います。 |
第7回 諏訪信仰の起こりと神宮寺 | |||
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開催日:11月12日(金) | 聞き手:石埜三千穂 | 講師・ゲスト:小林崇仁(平福寺住職) | |
諏訪大社の成り立ちを考えるとき、誰しも一足飛びに神代のことを知りたがります。しかし、諏訪社を軸とした諏訪の歴史の中で、もっとも記録に乏しく、謎に満ちているのが平安時代なのです。諏訪に仏教が伝わったのはいつなのか、古代の諏訪のようすはどうだったのか、そして神宮寺の成立は? 古代仏教と諏訪神宮寺を専門とする研究者でもある、平福寺住職の小林さんと一緒に考えてみます。 |
第8回 諏訪の神さま仏さま | |||
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開催日:11月26日(金) | 聞き手:岩崎宥全 | 講師・ゲスト:長谷川高隆(千曲智照院副住職・信濃仏像修復所長)、織田顕行(飯田美術博物館学芸員)、宮坂宥憲(照光寺) | |
かつて諏訪大明神と呼ばれる仏さまがありました。仏さまの諏訪信仰を、諏訪大明神として祀られた仏さまから考えます。また、上社の諏訪大明神の解体修理をおこなった仏師や仏像研究者、守り伝えてきた寺院の方々から、それぞれの視点で諏訪大明神について語り合って頂きます。 |
第9回 見仏記・諏訪信仰の仏たち | |||
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開催日:12月10日(金) | 聞き手:岩崎宥全 | 講師・ゲスト:三好祐司(写真家)、田中ひろみ(イラストレーター文筆家) | |
仏さまの諏訪信仰には様々な仏様たちが祀られていました。それらには中央の仏師の作から地方の仏師の作まで実に色々な仏像が見られます。ゲストと共に多種多様な仏さまの諏訪信仰をご案内いたします。もう一つの諏訪信仰の世界をご堪能ください。 |
第10回 <番外編>世界の柱祭り、日本の柱祭り | |||
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開催日:12月24日(金) | 聞き手:髙見俊樹 | 講師・ゲスト:北村皆雄(日本映像民俗学の会代表、ヴィジュアルフォークロア) | |
諏訪の御柱は奇祭とも言われますが、実は世界には多くの柱祭りが伝わっており、中には御柱とよく似たものもあります。日本と世界の「柱祭り」の数々を写真と映像によりご紹介します。 |
主催・企画・制作:駅前交流テラスすわっチャオ、諏訪市博物館「すわ大昔フォーラム」 制作協力:エルシーブイ株式会社 長野県地域発元気づくり支援金事業